大越基裕のフードペアリング No.14

大越 基裕

ワインテイスター/ソムリエ
国際ソムリエ協会 International A.S.I Sommelier Diploma WSET Sake Level 3 & Educator

渡仏後2001年より銀座レカンソムリエ、2006年より約3年間再渡仏し栽培、醸造の分野を学ぶ。帰国後同店シェフソムリエに就任。2013年6月ワインテイスター/ワインディレクターとして独立。世界各国のワイナリーやレストランを周りながら、最新情報をもとにJapan Airlineや有名レストランからカジュアルレストラン、インポーターなどへのコンサルタント、講師や講演、執筆などもこなしてワインの本質を伝え続けている。ワインだけでなく日本酒、焼酎にも精通しており、ワインと日本酒を組み合わせた食事とのペアリングには最も定評がある。外苑前にモダンベトナム料理店An Diもオープンさせており、"日本でしか楽しめないベトナム料理"、"ボーダーレスな楽しみ"がコンセプトで、世界中のワインと国酒を提供している。

フードペアリング

Pairing No.14

キムチチゲ鍋
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ドメーヌ ハイツ ロシャルデ ジュリエナ 2018
Domaine Heitz Lochardet Julienas 2018

寒さが和らいできていますが、今回はまだまだ美味しい鍋料理、その中でも辛味と旨味が特徴のキムチチゲ鍋とワインのペアリングです。

この相性、一見かなり難しいものと思われるでしょう。実際に辛味というのは、正確には刺激であり、その刺激の強さをワインで抑えることは至極困難です。辛味は、常にワインの味わいに強すぎるインパクトを与えてしまいます。今回のチゲ鍋のように、辛さと豊富な旨味があるものは、その辛さが旨味によって程よく和らげられているものであれば、ワインとの可能性が見出せるのですが、それでも辛さは目立ちます。そこにワインの甘さで対応しようとすると、中途半端な甘さは辛さを抑えることができず、むしろより目立たせてしまうので、注意が必要です。極甘口のワインだとある程度抑えられますが、お料理全体とのバランスを崩してしまいます。

そこで、辛さと共存するには何がいいかというと、実は赤ワインなのです。赤ワイン特有の凝縮感と強さが、ある程度の辛さを受け入

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