第14回 日本酒ジャーナリスト 山本洋子のSake Style
特集1.料理をもう1品頼みたくなる “酸” が特徴の山廃酛の酒
日本酒の味を決める重要な工程が酒母造り
ひとくちに日本酒といっても、大吟醸酒から経済酒、白濁から透明、泡あり泡なし・・・など、種類が多く、それが面白さであり、わかりにくさでもあります。
日本酒の原料は米と水が基本で、水が原料の約85%を占めます。原料米の違い、米の削り方の違い、麹菌や酵母の違いでも、味がグッと変わってきます。
その中でも、味の変化を特徴づけるのが、酒母造りの工程です。酒の母と書く、「酒母(しゅぼ)」の存在とは?
酒母の種類は3通り!
酒の母と書き表すように、酒母は、日本酒の「スターター」の役割を果たし、「酛(もと)」と呼ばれています。
ひとことで言うなら、“酵母を大量に培養したもの”
この酒母=酛の造り方は、大きく分けて3通りの方法があります。それが、
生酛(きもと)、山廃酛(やまはいもと)、速醸酛(そくじょうもと)です。
●生酛=江戸時代生まれの造り方で、生きた乳酸菌の乳酸発酵を利用。
●山廃酛=明治時代に考案された、乳酸発酵を利用する簡便な造り方。
●速醸酛=明治時代に考案された乳酸菌を使わない製法。純度の高い乳酸を添加して造るた
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