日本酒ジャーナリスト 山本洋子のSake Style「今年の抱負」
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
2021年の日本酒は、原料米、仕込み水、製法、容器、エイジングなど、味わいが一層、多様化すると思います。
普通酒は激減していますが、4合瓶で30万円を超す高額な商品も登場し、その一方で1000円を切る純米大吟醸酒もCVSに並んでいます。
製法面の新しいところでは、酒の発酵過程で茶葉などを投入し、爽やかで複雑な風味の「ボタニカルSAKE」(カテゴリーでは「その他醸造酒」)も注目されています。
また、最終段階でどんな容器に入れるかも重視され、ワインメーカーや蒸留酒メーカーとコラボした酒蔵が、ワイン樽やウイスキー樽に浸けた日本酒を商品化。
原料米では、酒蔵が酒米コンテストを自主開催し、1俵50万円の酒米で醸した酒を、「サザビーズ香港」のオークションに出品。約80万円もの値がついてニュースになりました。
年末には、酒蔵有志が、一般社団法人 刻(とき)SAKE協会を発足。プレミアムな長期熟成日本酒8本セットを202万で販売し、即完売になりました。
国税庁が「日本産酒類のブランド化推進事業」を開始し、地質調査からの水質分析体系化という、テロワール・ブランディングに着手。ワインの……
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